80代の父と同居している、50代です。子どもは3人、大学生と社会人になりました。
親と一緒に暮らしていると、「今のはヒヤッとした」という瞬間が時々あります。わが家の場合は、夜、真っ暗な通路を父が手探りで歩いているのを見かけたときでした。
この記事では、そんな経験から実際に買って、今もわが家で使っている見守り・安全グッズだけを紹介します。カタログ的な紹介ではなく、使ってみて分かった正直な感想(イマイチな点も含めて)を書きますので、同じように親御さんと暮らす方の参考になれば嬉しいです。
選んだ基準は3つ
わが家でグッズを選ぶときの基準はシンプルです。
- 親が使い方を覚えなくていいこと。 新しい操作を覚えてもらうのは、お互いにストレスになります。置くだけ・自動で動くものが正解でした。
- 大げさにならないこと。 「監視されている」と感じさせる機械は、親が嫌がります。
- 50代の自分が設置・管理できること。 工事や難しい設定が必要なものは続きません。
1. 充電式の人感センサーライト(廊下用)
買ったきっかけ
わが家は京都の古い家で、「ウナギの寝床」と言われる奥に細長い造りです。簡単に言えば、家が二軒、縦に並んでいるような状態。表側の家ではお店をしていて、脇の通路を10メートルほど進んだ奥に住まいがあります。
この通路には片側にしか電気のスイッチがなく、夜はとにかく不便で、暗い中を歩くことになっていました。
使ってみてどうだったか
結論から言うと、買ってよかったです。夜、人が通るとふわっと点くだけで、通路の安心感がまったく違います。親に何の操作も覚えてもらう必要がないのが一番のポイントで、「置いただけ」で暮らしが変わりました。
私が選んだのは、昔ながらの乾電池式ではなく**充電式(USB Type-C)**のタイプです。これが正解でした。電池が切れるたびに買いに行く手間がなく、電池代もかかりません。切れたらスマホと同じCタイプのケーブルを挿して充電するだけ。ランニングコストがほぼゼロなのは、複数個置きたい通路用として大きいです。
正直な注意点
いいことばかりではないので、正直に書きます。
- センサーの感度は控えめです。従来の電池式に比べると反応する範囲が狭いので、壁際ではなく、人が実際に通る動線のすぐ近くに置く必要がありました。設置場所は何度か調整しています。
- 充電後の「戻し忘れ」が起きがちです。充電のために定位置から外すと、そのまま放置してしまい、肝心の夜に通路が暗い、ということがわが家では何度かありました。対策としては、充電する時間帯と「戻す場所」を家族で決めておくのがおすすめです。
こうした癖はありますが、電池式の「気づいたら電池切れ」よりは管理が楽で、総合的には充電式にして正解だったと感じています。
2. 後付けスマートロック(玄関の鍵をアプリで開け閉め)
買ったきっかけ
わが家は親と子ども3人を含む大所帯です。全員分の合鍵を用意するとそれなりの出費になりますし、誰かが鍵を持たずに出かけると、帰ってきたときに家の中の誰かが玄関まで開けに行くことになります。
家族の中には夜中まで帰ってこない者もいます。寝た後に電話で起こされて「玄関開けて」と言われたことも……(開けに行くのは私です)。
そこで導入したのが、今ある鍵のサムターン(内側のつまみ)に機械を取り付けて、スマホのアプリで開け閉めできるようにする後付けタイプのスマートロックです。玄関ドアの交換や工事は不要でした。
使ってみてどうだったか
家族が多い家ほど効果が大きいと思います。まず、人数分の合鍵を作らなくてよくなりました。スマホがそのまま鍵になるので、合鍵代がかからず、鍵の受け渡しの管理も不要です。
そして一番助かっているのは、「鍵を忘れた家族のために誰かが玄関へ開けに行く」ことがなくなったことです。地味なことですが、大人数の家ではこれが週に何度も起きていたので、家の中の小さなストレスが一つ消えました。
正直な注意点
これも欠点込みで書きます。
- たまに不具合で鍵が回らなくなることがあります。 本体をリセットすればすぐ直るのですが、この操作が86歳の父にはできません。機械の調子が悪いタイミングで父だけが家にいると困るので、わが家では父は今まで通り物理の鍵を持つ運用にしています。スマートロックは「物理鍵の置き換え」ではなく「併用」と考えるのが現実的です。
- 高齢の親がいる家庭では、「親のやり方は変えない。周りの家族だけが便利になる」という導入の仕方が一番うまくいくと感じました。
3. カメラ付き耳かき(スマホで耳の中を見ながら取れる)
買ったきっかけ
私は耳かきが好きで、毎日のようにしていました。ただ、昔ながらの耳かきだと、ちゃんと取れているのか全然分かりません。父も同じで、やり過ぎて耳が痛いと言うこともありました。
そこで見つけたのが、先端に小さなカメラが付いていて、スマホのアプリに耳の中の映像が映るカメラ付き耳かきです。まず試しに自分用に買いました。
使ってみてどうだったか
想像以上でした。今まで手探りだった耳の中が画面にはっきり映り、耳垢がどこにあるかピンポイントで見つけて取れるようになりました。「見える」だけでこんなに違うのかと驚きます。やみくもにかく必要がなくなるので、以前のような「取れているか分からないから、つい強くやってしまう」ことが減りました。
そしてわが家ならではの発見がもうひとつ。2番のスマートロックで「アプリを開く」という操作を覚えた86歳の父に、「耳かきのときはこのアプリを開いて、見ながら取ってね」と渡してみたところ、画面を見ながら、気持ちよく、やり過ぎずにできるようになりました。高齢の親でも、操作を一つずつなら覚えられるものなんだと実感した出来事です。
正直な注意点
- たまに映像が突然切れます。 再接続すれば戻りますが、途中で画面が消えるのは少しストレスです。
- 製品によっては、なぜかネット接続が必要なものがあります。耳かきにWi-Fi?と思いますが、うちのはそういう仕様でした。買う前に接続方式は確認した方がいいです。
- そして最大の注意点は、見えると楽しくてやり過ぎてしまうこと。見えるからこそ「もう十分」と分かるのが本来の利点なので、ほどほどに。耳のトラブルがある場合は無理をせず耳鼻科に相談してください。
まとめ
3つの中で「まず1つ試すなら」と聞かれたら、私は充電式センサーライトを挙げます。置くだけで今夜から効果があり、親に何も覚えてもらう必要がないからです。
ただ、わが家で一番の発見は耳かきカメラでした。スマートロックで覚えた「アプリを開く」操作が、別の道具でも活きた——高齢の親の暮らしは、大きく変えるのではなく、小さな便利を一つずつ積み重ねるのがうまくいくコツなのだと思います。
同じように親御さんと暮らす方の参考になれば嬉しいです。

コメント